『犠牲』 超えてゆけ 愛も 憎悪も 好意も 悪意も 超えてゆけ 倒れゆく友も 吐血する恋人も 超えてゆけ くず折れる敵も 絶望の瞳も 超えてゆけ 生者の想いも 死者の屍も 超えてゆけ すべて やるべきことがあると言うのなら 『good bye』 消えてあげます 貴方の前から 嬉しいでしょう? もう嘘なんて 吐かなくていいのだから 言ってあげます 私の方から 貴方が言えない お別れの言葉 『戦乱の世にて』 紅い三日月 濡れた刃 魅せて 戦の時 うつろう者の果てる場所 囚われた 彼の戦人(いくさびと) 遥かに 遠い荒地で 私を待っている 『no title』 ここを出て行くことなんかより 関係が終わることなんかより もう貴方に会えないことが たまらなく辛い 『流れる月日』 氷は溶けてゆくもの 花は散ってゆくもの 日は沈んでゆくもの 月は欠けてゆくもの 遊びはいつか終わるもの 『ITの主張』 嘘なんて吐いてないよ 悪いことなんてしてないよ 望むなら もっといい子になる だから 愛してよ あの頃のように もう一度 愛してよ ねえ 『忘却』 哀しいのは 貴方に会えないことではなくて 貴方がいないことでもなくて 貴方の笑顔を 思い出せなくなったことです 『境界線』 いつからかなんて忘れた 何故なのかなんて知らない ただ気が付いたら そこにいただけ ボーダーラインを跳び越えて 平気な顔して そばにいただけ 『自殺志願』 青く澄み切った 冷たい海から逃れるために 絶望を抱えたまま 魚たちは 自ら釣り針に 喰らい付いたのかもしれない そう 私のように 『桜散る刹那』 死期を悟った 麗しき桜の花は 一際 輝いたあと 一瞬で散ってゆく 一瞬で 散って逝く |