『世』 無機質だとか セピア色とか 世の中の人は言うけれど それでも まだ 美しさを残していると思うから まだ 小さな喜びを教えてくれると思うから まだ 捨てたもんじゃないと思うから 排気ガス蹴散らして 歩き続けてる 『背中だけ』 私が見ていたのは いつも その背中ばかりで 結局 最後まで 見詰め合うことはなかった 『祈願』 幸せなんて 望めなくて 生きることさえ 望めなくて だから せめて最後は アナタの腕の中でと 『悔恨』 後悔なんてしていないけど もう少しはやく 出逢えていたら、なんて 後悔なんてしていないけど 言い訳するなら 大切なものを守りたくて、と 後悔なんてしていないけど 君ももう大切なものの一つだったことに 気付くのが遅すぎた 後悔なんてしていないけど 腕の中の 君の体が冷たすぎて 『いない』 あなたのいない世界に 何の価値があると言うの 空も海も灰色で 喜びも怒りも 哀しみさえ無くて 涙さえ意味をなさなくて 微笑み方さえ忘れてしまって どこを探しても あなたに会えないこの世界で わたしにまだ生きろと言うの あなたのいない世界に 何の意味があると言うの 誰か教えて 誰か答えて 『壊れて』 壊れていくアナタを 抱きしめられるほど ボクの手が大きかったら 何か変わっていたんだろうか 壊れていくアナタに 泣き叫びすがりつけるほど ボクのココロが弱かったなら 何か変わっていたんだろうか 壊れていくボクを 唯一助けられるのは 壊れてしまったアナタだけ 『出逢いたい』 逢ったことさえないのに 貴方を求めてる 髪の色も目の色も肌の色も 知らないのに 性格も声も名前も 知らないのに ただ貴方を知らない腕が肩が 貴方の温かさを覚えてる 人は嘲笑うけど 狂っていると言うけれど 目の前のどんな事実よりも 確かな真実なんです 逢ったことさえない 貴方に恋してる 『No title』 わたしの前でまで あなたは仮面で偽るの あなたがどんなに変わったって わたしの気持ちは変わらないのに 『No title』 きみの前だけは ホンモノの自分でありたいけれど ホンモノの自分は きっときみを傷つけてしまうから ホンモノのぼくも偽りのぼくも 本当はとても臆病だから 『ひととき』 泣かないでなんて言わないで 明日はきっと笑うから 今だけはその肩を貸して |